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生活習慣病

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生活習慣病はかつて成人病とよばれ、過食、慢性的な運動不足などの生活の乱れが原因となる慢性疾患の総称です。代表的な疾患には、糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)などがあります。生活習慣病のほとんどは、特別な症状がないまま進行するため、放置すると合併症がおこったり、動脈硬化が進行して脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす可能性があります。
なかじま内科クリニックでは、生活習慣病について治療を行っていますので、少しでも不安がある方、ご自身の生活習慣に自覚がある方は、お気軽にご相談ください。

高血圧症

高血圧の治療にはその原因となる病態を評価し、治療計画を立てる必要があります。
病歴や、身体所見、検査所見から総合的に評価し、降圧剤の種類によって副作用などを考えて治療薬を選択します。

高血圧症の診断

外来において数回血圧を測定し、安定した数値の平均値を原則とします。
血圧140/90mmHG以上であれば高血圧と判断します。

成人における血圧値の分類(mmHg)

分類 収縮期血圧(最大血圧)mmHg 拡張期血圧(最小血圧)mmHg
至適血圧
  • < 120
  • かつ
  • < 80
正常血圧
  • < 130
  • かつ
  • < 85
正常高値血圧
  • 130 ~ 139
  • または
  • 85 ~ 89
I度高血圧
  • 140 ~ 159
  • または
  • 90 ~ 99
Ⅱ度高血圧
  • 160 ~ 179
  • または
  • 100 ~ 109
Ⅲ度高血圧
  • ≥ 180
  • または
  • ≥ 110
(孤立性)収縮期高血圧
  • ≥ 140
  • かつ
  • < 90

(日本高血圧学会編「高血圧治療ガイドライン2009」,日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会,2009年,14頁,一部引用改変)

また、高血圧以外に合併症として、心血管疾患、心不全、腎不全、糖尿病、脂質異常症などの有無も考えます。
血圧を上昇させる薬剤を投与していないかも考えます。(経口避妊薬、漢方薬、鎮痛剤など)

二次性高血圧について

①腎血管性高血圧: 腎疾患、糖尿病などの既往があり、尿沈渣の異常、血中クレアチニンなどの上昇を認める。
②発性アルドステロン症: 副腎腫瘍が原因となることがあり、口渇、四肢脱力、低カリウム血症を認める。
③褐色細胞腫: 発作性の頭痛、動悸、発汗、起立性低血圧を認める。
④Cushing 症候群: 中心性肥満、満月様顔貌、低カリウム血症を認める。
腹部CTにて副腎腫瘍を、尿検査にて尿中のコルチゾール上昇
⑤甲状腺機能亢進症: 頻脈、発汗、体重減少、眼球突出などあり。
血中FT3 ,FT4, TSHを測定
⑥甲状腺機能低下症: 皮膚乾燥、むくみ、体重増加、うつ、便秘、脱毛など

脂質異常症(高脂血症)

まず、高脂血症ですが、最近は脂質異常症と表現されています。
悪玉コレステロールであるLDLコレステロールは高いことで治療が必要となりますが、善玉コレステロールであるHDLコレステロールが高い場合は問題にならないことでこのような表現に改められました。

脂質異常症とは

血液検査の結果において

  1. 空腹時の血中コレステロールが上昇
  2. 中性脂肪が上昇
  3. 内臓に脂肪が蓄積する内臓肥満

などが見られ、このような状態をメタボリック症候群と言います。
脂質異常症は、健康診断などで血液検査をした時にたまたま指摘されることが多く、自覚症状に乏しい病気であります。
肥満になって体重が増えたことによっても脂質異常症になることもありますが、痩せている人でもかかる場合があります。

原因

不適切な食生活(脂肪分の多い食事、カロリーやアルコールの過剰摂取)などがありますが、それ以外では喫煙、運動不足も原因となります。

検査について

脂質異常症は自覚症状がないため放置していると血管の動脈硬化が進行して、心臓の血管、冠動脈に狭窄などの症状を引き起こし、狭心症や心筋梗塞の原因となります。
脂質異常症がある患者さまには、何らかの他のメタボリック症候群が合併することもあり、たとえば糖尿病の合併も起こり得ます。そのため糖尿病の検査も必要になります。

治療方法

①生活習慣の改善

血液検査で脂質異常症と判断すると、数値が正常値よりわずかな上昇の場合、当クリニックではいきなり内服治療はせずに、生活習慣の改善を指導しています。
脂っこい食事を控え、糖分やカロリーを制限していただきます。また、アルコール過剰の場合は、摂取制限を基本としていますが、状況によっては禁酒も必要となります。
喫煙に関しては完全に禁煙されることをおすすめしています。
運動不足が見られる場合は、毎日1時間程度ウォーキングなどを行うこともおすすめしています。

②治療薬について

脂質異常症には、コレステロール値が高い場合と中性脂肪値が高い場合、また両方が高い場合がありますが、それぞれ治療に使用する薬は違ってきます。
中性脂肪値が高い場合にはフィブラート系薬品(※1)を使用し、コレステロール値が高い場合にはスタチン系薬品(※2)を使用します。
ただ、中性脂肪とコレステロールの両方が高い場合、この2種類の薬は併用できないため他の薬剤に変更になります。
薬の副作用についてはいずれの薬にも消化器症状、横紋筋融解症による筋肉の痛み、肝機能障害などがみられますがその頻度は少ないです。

早期発見、早期治療が合併症予防の最適な方法となります。

※1.フィブラート系薬品:肝における脂肪酸の合成を抑制することによって中性脂肪を低下させる
※2.スタチン系薬品:動脈硬化を予防し、LDLを血液中から取り込み、血液中のLDLを低下させる

糖尿病

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