糖尿病の予防は、血糖値の状態を安定させる事が重要です。まずは血糖値を急上昇させない食事を知りましょう。日々の運動も大切です。その上でどういった薬を飲んでいただくのかを検討します。
食生活の改善を行います。基本的に食べてはいけない食品はあまりありませんが、低カロリーで高タンパクな食事がお勧めです。また野菜を先に食べることで食後血糖値の上昇を抑制し、HbA1cが低下するとの報告もあります。但し、合併症を併発して腎機能が悪くなると高タンパクの食事は良くありません。
運動により、血液中のブドウ糖が筋肉に取り込まれやすくなり血糖値が下がります。また肥満の改善によりインスリンの働きが高まります。運動療法は軽い運動から始め、慣れてきたら回数や時間を増やしていきます。但しどのような運動を、どの程度すれば良いかは人により異なります。例えば網膜症の方は急激な血圧の増加で出血のリスクがあるためジャンプや頭を下げる運動は控える等、合併症や年齢、生活に合わせた運動をおすすめしています。
薬の量は食事療法が守られていることを前提に決めていきます。また薬によっては低血糖を起こすこともありますので、わからない事があればご相談ください。
血糖値の状態を知る事も大切です。どんな食事を取ると血糖値が上昇するのか、また血糖値の上昇幅はどうか等、血糖値の上昇は個人差が大きいので、同じ食事をしても人により異なります。よく知られているのは、指先に針を刺してセンサーへ血液を付着させ、血糖測定器で計測する方法です。最近はセンサーを上腕後部に装着し、測定器を近づけるだけで血糖値を測定できる機器も出ています。
計測時の血糖値がわかります。
腕に装着したセンサーに8時間分の血糖変動が記録されます。測定器をかざすとデータが読み取られグラフ表示されます。